※漫画「ワンピース」のネタバレ要素を含んでおりますので、所々白文字にしてあります。
今ここで知ってたまるか!っていう人は間違っても見ない方がいいですよ。
それは数学の授業時に起こる。
時折教室を吹き抜ける風に涼しさを感じながら俺はペンを回していた。黒板の前では先生がせかせかと三角定数の説明をしている。
他の授業もそうだが、数学の授業は特に集中していない というより、授業に参加していない。
地元の塾で学校の先生より千倍わかりやすく教えてくれる先生が居るので、わざわざ学校でも教えてもらう必要は無いのだ。
事実、テスト前に2,3日塾に行っただけで90点以上を取っている。クラス一位になったなんてことも稀ではない。
まあそんなことはどうでもいい 事はそんな授業中に起こったのだ。
近くの席で女の子が数人、何かの話をしている。
「それでルフィがさあ…。」
どうやらワンピースの話をしているようだ。
ワンピースを嫌い、という人はあまり居ないだろう。この俺もワンピースが大好きである。
だが金欠のため今出ている最新刊を買えずにいた。
(早く買わないとなー…) なんてことを考えていたのだが…。
「あの骨の奴って結局なんなの?」
「だからあれは悪魔の実の力で…」
これは… 話が大分新しい。その刹那、一瞬頭の中を悪寒が走った。
まさかこの人たち 最新刊を読んでいるんじゃないか!?
もしかしたら会話の中でポロッと重要なことを口走っちゃったりするんじゃ…。
誰だって、楽しみにしている事柄の落ちを先に言われるのは嫌いな筈だ。犯人が誰だかわかっている推理小説を読むくらいつまらないもの。
頼むから、言わないでくれよ! 心の中で必死に念願する。
「そういえば骨の奴ってラブーンの…なんだっけ?」
「最初に会った人じゃないの?多分。」
わあああああー!!
ぐふう… これはダメージがでかい…。よりによって一番知りたくなかったことを今ここで知ってしまった。
尚も女の子たちはワンピースの話をし続ける。
極力自分の耳に聞こえないようにしたのだが、席が近くも近く どうしても聞こえてしまう。
(せめてこれで終わりに… 授業早く終わってくれ…)
だが一度動き出した歯車は止まることを知らなかった。
「っていうかエースってさ、ルフィの本当のお兄さんじゃないんだよね。」
「義理の兄だっけ?そんな感じだった気するー。」
ちょっと待っ…
何その重要事実
もう… 嫌です…
授業終了のチャイムが鳴ると同時に俺は教室から飛び出したのであった。
そういうように聞こえた、ということなので、もしかしたら内容に間違いがあるかもしれません。
周りに私みたいな人が居ることも考えて なんて流石に言えませんしね(苦笑)
運が悪かったで済ますことにしましょう。
END
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