見てる側には伝わらないだろうが、実は今PCの画面からではなく、部屋の液晶TVにディスプレイの表示設定を移して更新している。
画面いっぱいいっぱいに解像度を設定したので更新しててものすごい目が疲れるのは仕様だろう。
ということでもう知ってる人もいるでしょうが、俺の部屋のテレビが変わった。
新しくきたのはAQUOSの液晶テレビだ。前がブラウン管だったこともあるのだが、映像の綺麗さが半端じゃない。
それに場所を取らないし、キーンという機械音もしないので快適ですん。
特に今日は書くこともないし……まだ書いてなかった数ヶ月前の事件について軽く説明するかねぇ。
事件っていうほどのことじゃないかもしれんが…。
何を隠そう、アパートの外灯衝突事故についてだ。
某日午後5時30分。俺は車を出す為に動き出す。
その日は雨が降っていたので、妹をバイト先まで送ってやることになっていたのだ。
エンジンをかけ、早々と出発する。
無事送り届けたあと、一人になった車内でふと時計に目をやった。
「5時45分…?まずいな……。」
実は6時から習い事のピアノがあったのだ。
家に帰ってからじゃ間に合わない。そう思った俺はそのままピアノの先生が住むアパートへ向かった。
そもそも楽譜を持ってきていたため取りに行く必要もなかったのだ。
「車はその辺に路駐すりゃいいか…。」
再び車は走り出す。
ピアノには遅れずにつけた。やはり車だと早い。
『雨まだ降ってる?平気だった?』
「いや車で来たし大丈夫。」
『え、まさか向かいの道路に路駐してきたの?それちょっとまずいよ。」
「……?」
先生曰く、この辺りには結構警察さんが見回りにくるらしい。
このアパートの駐車場は空いてれば住人じゃなくても使えるから、今からそこに入れてらっしゃい とのこと。
「んじゃあちょっと入れてくるわ。」
『あ、ちょい待ち。』
ドアを開けた俺を先生が呼び止める。
『三つ入れるとこがあるんだけど、一番左はやめなね。あそこ外灯が凄い邪魔な位置にあるから、出る時面倒だよ。』
一番左側…?外に出て上から確認してみると、(先生は6階住み
明らかに場違いなところからにゅっと生えてる外灯がある。
言葉じゃ表しにくいのだが、そこに車を入れると丁度助手席の延長線上にそれが見える感じだ。
つまり出す時は一旦右にハンドルを切り、若干前進したあとその外灯を大回りする感じで出なければならない。
…確かに面倒だった。
『今入れるなら真ん中だね。』
いつの間に玄関から出てきた先生が言う。
じゃ真ん中にする、と一言残し俺は車へと向かった。
「えーっと真ん中真ん中……。」
ギアをRに入れると鳴るあの独特な音が車内を満たす。
駐車場は俺から見て右後ろの位置にあったので、人がいないことを確認しながらハンドルを右に切り、クリープ現象を使いながらゆっくり後ろに下がりだした。が……現実は残酷だった。
「……あ。」
こちらも免許取り立ての初心者ドライバー。バック前に前進する距離が足らず、あろうことかあの位置に入ってしまったのだ。
外灯が突き出てる、あの位置に。
「この際どうでもいっか…また動かすの面倒だし…。」
若干右に寄ってしまっていたので、左に寄せる作業を始める。
そしてここに入って気づいたのだが、なぜかこの駐車場、下り勾配になっているのだ。それも結構な。
注意しつつギアをがちゃがちゃ変えながら更に寄せる。
そして最後、ハンドルをまっすぐにしてあとは後ろに下がるだけという一番簡単な作業の時に事件は起きた。
ここは下り坂。それなりの強さでアクセルを踏まないとバックしないだろう。
そんなことを思いつつ後ろを目視しながらアクセルをぐっと踏み込んだ瞬間
バッコーン!!
車内にいながらにして壮大な音で聞こえてきた衝突音。
瞬時にわかったことは何かに衝突したことと、車が俺の予想とは全く真逆の方向へ進みだしたことだけだった。
身体から変な汗がじわりと出てくる。落ち着け、落ち着け、落ち着け……言い聞かせながらギアに目をやると、
バカ正直にギアは「D」に入れられていた。
ここまできたら流石にパニくっていても何が起きたかわかる。
「ギアを入れ間違えた……?」
まとめるとこうだ。
Rに入れたとばかり思っていた俺はアクセルを強く踏んだが、この時ギアはDに入っており
何も知らない車は下り勾配の力も借りて更に加速、そのままあの外灯に突っ込んだ、ということ。
通行人が俺のことをじろじろ見ている。いや落ち着け……今やらなきゃならないことがあるだろ。
少し冷静になった俺はゆっくりギアをRに入れ、若干下がったところでエンジンを停止、外に出る。
そこにあったのは左ライトあたりにくっきり外灯の形がついた車だった。
正面衝突じゃなかったものの、あからさまにべこっと衝突部分が凹んでいる。
すると、一部始終を見ていたのだろう おじさんが話しかけてきた。
『おーおー、やっちまったのぉ!どおした?」
「えっと…かくかくじかじかで…。」
『あー、ギアの掛け違いねえ。一瞬外灯消えただけだが、一応警備員の人に話しした方がええじゃろ。』
「は、はい。わかりました。」
……その後俺は警備員に起きたことを説明し、一旦先生の元へ戻った。
事を説明すると、先生は一応私も関係者だし話してくると言い、下まで降りていった。
自分でもよくわからない感情の中、一人部屋で待っていると先生が少し驚いた様子で戻ってきた。
何に驚いているか聞くてみると、先生が警備員の元へ行った時 あのおじさんがまだいて、警備員に必死にこう言っていたんだという。
「外灯は全く傷ついてないし、ちゃんと機能している。どう見たって車の方が被害大きいんだから、大目に見てあげてくれ」 と。
名前すら知らない赤の他人である俺の為に掛け合ってくれていたのだ。
正直、泣きそうになった。
その後外灯の検査をした結果、本当に何も支障がなかったためそのまま車に乗って帰宅。
何故か親は全く怒りを感じていなかった。曰く、誰にでもあることをやったまで 人を引いてないだけマシ とのこと。
だが猛省した。起こさなくていいことを起こしたことに変わりはないからだ。
あの外灯……今考えると、あそこに立っててよかったと思う。
後日談。
結局その車は廃車となった。何やらエンジンをやられていて、そう長く走れなくなっていたらしいのだ。
そして次の車に選ばれたのが親父の実家にある祖父の車というわけ。
深夜バスで青森に行き、朝飯を食べたあとその車で東京に帰ってきた。
そして現在に至る。
はあ……なんか書き出してから2時間近く経ってるし…。
寝ますよと。
END
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